#小説を書いていることを伝えた日

#小説を書いていることを伝えた日

私「小説を(車検代のために)書いてる」
夫「ふーん(趣味だな)」

これが、私が小説を書いていることを夫に伝えた時の会話です。
夫がいきなり、「こんどの車検で、車検を受けずに車を処分する」と言い出したのが切っ掛けでしたね、ええ。

田舎育ちの私にとって、車は絶対に必要なものでした。あったら便利、車。その車を処分するなんて、本気じゃないよね?
今住んでるところもまあまあ田舎ですので、車があったほうがいいんです!(力説)

ですが、それからというもの、夫はちょっとした外出に公共機関を活用するようになりました。いつもは車で行ってたのに、代替えを使い始めたのです。
危機感を覚えました。夫は本気だ。
私のお尻に火が点いた瞬間でした。

でも、私は当時仕事をしておりませんでした。
そのうえ仕事をするのが嫌だったので、アルファポリス様のインセンティブで車検代を稼ごう!と思ったんです……。
今なら分かる、働け!

で、夫はその時、「ネットに小説を掲載して毎月幾ばくかのお金が入ってるらしいけど、それくらいなら働いた方がいい」と思っていたそうです。
正論ですね。

その時期に言われた言葉を今でも覚えています。
小説を書いていたら……
「それ(小説書き)を仕事とは認めないから」
と言われたんです。
酷い。正論だけど。

で、ありがたいことに書籍化がアルファポリス様で決まったと報告したとき、夫は喜んでくれました。
あとから聞いたら、そのときの感想は、「え、嘘、マジで?」だったそうです。
あまりにも突拍子がなさすぎて、段々と実感湧いてきたということです。
ちなみに私は「これで車検代が出せる!」と胸をなで下ろしたのでした。

そんななか、刻一刻と迫ってくる車検の日。
書籍化は、決まったからといってすぐにお金が入ってくるというわけではありません。そう、ヤバい。お金がない。
インセンティブも貯まってない。
なので、私は夫に交渉しました。

「車検代を半分こにしてください!」
と……。
車検代の半分くらいは貯金があったんです。低い……低すぎるよ私の貯金額。でも必死でした。

こんな提案、普通なら一蹴されるでしょうが、夫は『書籍化記念のご祝儀』ということで了承してくれました。しかも車の保険代までご祝儀ということで出してくれました。
夫、ありがとう。本当にありがとう。

よかった。
車を手放さずに済んだ。
本当によかった……。

車は今も家のガレージにあります。
そろそろ新車に買い換えたいな、なんて野望もありつつ……。

ちなみに全部実話です。

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