言葉の匂い

言葉の匂い

アカウント名が変わっても

 毎日毎日、コメントのやりとりをしていた方が投稿サイトから消えた。トマトや桃が1日で実らないように特に書き続けてゆくということは実る未来があるわけではなく一番難しいことだと思う。
 残念だけど──と思っていたら、とある投稿サイトの新着の名前にとてつもなく、その人と同じ匂いを感じた。初心者を装ってはいるけれど、きっと彼に間違いない。
 だけど確信はできないから、試しに物語の主人公の名前を彼の新しい下の名前にして投稿してみた。
 午後からまるでそれの返信みたいに彼の物語の中で私の名前の主人公が死んでいた。
 ──おいおい、殺すなよ!! と思っていたけれど、彼が新しい名前で挑戦しているのだな、と思ったら少し嬉しくもあり、私はそっと見守ることにした。
 しかし、殺さなくてもよかろうに 笑
 もはやたくさんの物語が言葉が溢れているけれど、ちゃんと匂うのだなと思った朝だった。

 

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