それは「物語に恩返しをするため」。
たくさんの理由の中で、最も原動力となっているものである。
少し前の僕は、私は、社交的で明るく、お祭り騒ぎが大好きな(いわゆる陽キャ)人間だった。
しかし、自分も周りの友人たちも大人に近づくにつれて人付き合いが苦手になり始めた。
初めは小さな芽ほどにしかなかった自分の人見知りが、いつの間にか根を張り、茎を伸ばして葉を茂らせるようになっていた。
変わってしまった僕から友人は、日を追う毎に去って行き、私は独りになった。
テストや試験、成績によってストレス・プレッシャーに晒され、何度も命を絶つ事が脳裏をよぎった。
そんな中、学校の図書室で「小説」に出逢ったのである。
文字の羅列から想像が出来ないほどの深い物語が広がっていることに、衝撃を受けた。
私はずっと、さみしかったんだと思う。
付き纏ってくる孤独の手を払い除けるほど強くない僕にとって、小説は心の薬だった。
自ら望んでいた死からも、遠ざけてくれた。命綱となって私を、生きる方へ繋ぎ留めてくれた。
私を救ってくれた小説にその恩を返すため、私は書くことを決めたのだ。
見返りは求めていない。それなら、もう既に与えられたのだから。
そんなことを思いつつ、今日もこれからも、物語たちと共に歩んで行きたい。
(長くなりました、ごめんなさい。
最後まで読んでいただいた方に心からの感謝を。ありがとうございました)
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