それって最終手段。
小説を書くとき、私は多分万策尽きている。
他に方法がなくなったので小説を書くことになった、という場合が多い。
小説書かなくても毎日ごはんは食べられるし、仕事はまあまあ楽しいし、YouTubeに時間を吸いとられるのは日課だし、特急列車に乗って車窓からの風景を楽しむ旅も好きだし。
生きていくのに必須なことも、自分で自分を喜ばせる方法も、別に小説書かなくたってたくさんある。
でも、それらどれであっても晴らせない鬱屈に閉じ込められる時がある。
何に時間を使っても楽しくない。
おなかがいっぱいにならない。
楽しんでも食べても一向に満ち足りない。
うーん、困った。
万策尽きたな。
じゃあ仕方ない。
小説書くしかないか。
私は多分書くのがそんなに好きでも得意でもない。なんなら読むのも大変だ。
ただ、いざというとき自分の拳に込められる力は、小説しかないとも思う。
なんとなく気楽にふらふら生きていきたいんだけど、それで本当にいいのかと、腹の底から怒りに似た感情がわいてくる。
与えられる娯楽を口を開けて待ってるだけで、それで本当に生きていると言えるのかと、やたらめったらなやる気がわいてくる。
だから小説を書くことは、
ぼんやりラクして生きていたい私が、
壁をぶち破りたくなるほど真剣になった時にとらざるを得ない、
それって最終手段。
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