#私が小説を書く理由

#私が小説を書く理由

あの日の空に、会いたい

私が小説を書く理由。
それは、登場人物が見上げている『空』を届けたいから。
『空』から始まる登場人物たちの人生を、ほかの世界を生きる誰かに伝えたいから。

抽象的な始まりで申し訳ございません。
海坂依里(Misaka Eri)と申します。

ある日、ふと頭を過った『空』の色。
この空を見上げている、あなたは誰?
あなたが生きる世界は、どんな世界?
あなたは空のほかに、どんな景色を見ているの?
あなたは、どんな物語を歩んでいるの?
私は物語に出てくる空の色を確認してから、執筆を始めます。

空は、誰にでも平等に与えられているもの。
それなのに、人によって、場所によって、時間によって空は色を変えます。
そんな話を中学の美術の時間に聞いて、中学生の私は「寂しい」と感じました。

同じ空を見上げているはずなのに、抱く感情は違う。
共有しているものは同じなのに、完全には共有できない。
「本当に? 本当に空の色は共有できないの?」

物語に出てくる登場人物が見上げる空の色。
この描写ができるのは、作者である自分のみ。
登場人物が生きる世界を、登場人物の人生を第三者に伝えられるのは、作者である自分だけ。
「私が登場人物と読者様を繋ぐ役割を担えば、決して共有できなかったものを共有できるようになるかもしれない……!」
私は、登場人物の視界に映るすべてを誰かに伝えるために創作活動をしているのだと気づきます。

私が小説を書く理由。
私が創作を続ける理由。
登場人物が見上げている『空』を届けたいから。
『空』から始まる登場人物たちの人生を、ほかの世界を生きる誰かに伝えたいから。

これからも登場人物の命を預かる身として、誰かに登場人物の人生が届くように。
登場人物たちに、力を添えていきたいと思います。

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