140字でちいさな世界

140字でちいさな世界

目隠しするような夜闇より、
隈無く照らす真円の月の方が恐ろしい。

月はどこまでもついてくる、
何もかも見通している。

夜が優しく闇にかき消してくれそうな罪さえも、
月は暴いてわたしの鼻先につきつける。

わたしの手には血の滴る刃物、
足元には人だったモノ。

月が、わたしを見ている。

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