#私が小説を書く理由 というテーマを見た時からずっと自問自答している。
どうして私は小説を書いているのだろう。
楽しい事ばかりじゃない。小説を書くという事は、物事の内面に向き合うという事だ。その世界の、人々の真実を探るという行為だ。
しんどい。苦しい。辛い。
それでも、私は小説を書いている。
世の中には「小説を書かなければ生きていけない人間」と「そうではない人間」に分かれていると思う。私は後者だ。その証拠に、書いていなかった期間がある。では、小説を書かなかった二十代後半はしんどさや苦しさや辛さを抱く事なくハッピーに過ごせていたのか、と問われたら、そうではないと私は答える。
小説を書かずにあれこれと奔走していた頃は、(それはそれで楽しかったが)どこかで無理をして、感情が積もりに積もり、挙句の果てには人生の目的すら見失っていた。
生きているなかで抱く感情、出会う出来事に対して、言語化できるという意味では、小説を書いている時の自分のほうが、より私らしくいられる。
そうか、だから私は小説を書くのかもしれない。
映画に感動した時、ニュースに悲しみを抱いた時、何気ない会話で笑い合った時。日常のそれらは私の血となり肉となり、蓄積されていく。それらを昇華する方法として、私は小説を書くという手段を選んだ。
ネットのなかった子供時代とは違い、小説を公開する手段を得た事で素敵なご縁に恵まれた。
温かいお言葉や優しさに救われている日々だ。
どうしても遅筆で発想力の乏しい私は数を生み出せず、焦ってしまう事もある。受賞や書籍化をされている方々に臆してしまい、自分の未熟さを呪ってしまう夜もある。
それでも、私のペースで私は小説を書いていく。
好きな事に出会えた。素敵な方々に出会えた。私は幸せだ。
私が小説を書く理由、私が私らしくいられるために。
■About this photo
私のデスクです。左にあるアクリルスタンドは、フォローさせていただいている田原にかさんのグッズです(通販でご本と一緒にゲット!) その他、ウェノラボのアクキーやステッカーも、日頃の私に元気をくれます。いつもありがとう!
コメント