――伝えない――
ここ数日ずっと考えてました。
なんで言わないのか、言えないのか。
同じような人はたくさんいると思います。
なんでなんでしょうか。
そもそも僕は自分のことをしゃべるほうではないです。
聞かれない限り。
とはいえ、趣味や休日の過ごし方を聞かれても、「小説書いてる」はまず言わないです。
会社の同僚が「小説書いてる」と言ったときでさえ、「実は僕も書いてます!」とは言えませんでした。
「小説書いてます」って言うの、ハードル高くないですか?
「趣味でゲーム作ってます(ました)」は言えます。
本業ゲームプログラマーだから、というのはあると思いますが、そんなの高校のときでも言えてました。
「作詞作曲してる(してた)」も言えません。
何が違うのか。
小説も作曲も、"センス"が色濃く出るじゃないですか。
内面が出るというか。
それだと思うんですよ。
要するに、"センシティブ"な趣味なんですよ。
心の扉がクローズドな僕にとっては、開け放ちたくない趣味なんですよ。多分。
いや、違うな。
もっとオブラートを破り捨てて言えば、「小説書く」とか「詩を書く」とか「曲を作る」って、若干の"ナルシシズム"を感じるんですよ。
実際にどうかは置いといて。
僕の場合は。
だから、"恥ずかしい"んです。
自分の中のナルシス味をさらけ出すのが、恥ずかしいんですよ。きっと。
なので、限りなく仲の良い友達に対しても、顔見知り程度の同僚が同じ趣味を持ってたとしても、隠します。
「小説書いてる?」ってピンポイントで聞かれたとしても、隠します。
言わない理由はこんなとこですかね。
――伝える――
そんな僕ですが、奥さんには伝えました。
monogataryの羊文学コンテストで最終選考に残って、名前と短い選評が載った時に。
やっぱり嬉しいことは共有したいし、すごいって言ってもらいたいじゃないですか。
奥さんには心開いてるし。
伝えたのはそれが理由ですね。
作品を読んでくれて、わざわざmonogataryに登録してコメント残そうとしてくれたみたいですが、あのコメント欄、書いてる途中にリロード入ると消えちゃうので、それで結局やめちゃったみたいです。
気持ちはわかります。
それからありがたいことに、monogataryで大賞を2回もらって、その都度報告しました。
でも「大賞取った」くらいです。
URL送りつけるのも「読んで」って言ってるみたいで嫌だし。
感想結局もらえなかった事件もあるし。
むこうも気を遣ってるのか、単純に興味がないのか、わざわざ聞いてはこないので、読んでもらってはないですね。
"ころもち"が健闘してるのは楽しんでくれてます。
伝えた話はこんな感じ。
今のところ奥さんだけです。
――伝えたい――
本当はもっと伝えたい。
読んでもらって感想もらいたい。
賞を取ったら自慢したい。
Twitterを始めて、"ころもち"としてたくさん仲間ができて、すごく満たされてます。
"ころもち"は「小説を書いてる人」。
"ころもち"の皮を被れば、なんでも言える。
本当にいい時代です。
とはいえリアルでも言いたい。
面と向かって褒められたい。
だからきっかけが欲しいわけです。
背中を押してくれるきっかけが。
なので目標は、
「一般的に目に触れる作品の原作になりたい」
です。
コンビニで売ってる商品の原作とか。
テレビで流れる楽曲の原作とか。
そしたらさすがに言える。
「これの原作僕が書いたんだぜ」
ころもちは書き続けます。
その夢に向かって。
褒められたいから。
"ころもち"である僕を認めてもらいたいから。
コメント