読了:『失楽園 (まんがで読破 96)』
少し前に児童文学『ライラの冒険シリーズ』にはまって読んでいたのですが、
この作品、作者のプルマンが「ミルトンの『失楽園』を参考にした」と明言しています。
ミルトンの『失楽園』は、ダンテの『神曲』と並び「キリスト教古典文学の名著」とさていますが、『神曲』に比べ日本語で読める解説書が少ない印象です。そんな数少ない解説書のひとつが本書です。
何しろ他に解説書がほとんどないので(辛うじて見つけたのは『ドレの失楽園』 (谷口 江里也(訳)ですが、こちらは図書館で入手できず)、本書がどの程度原作に忠実であるのか判別がつかないのですが、おおよそのあらましは把握することができます。
主な登場人物紹介に七名しかいない割に、ネームド天使やネームド悪魔が解説なしに多数登場するので、これでもなお咀嚼するのに時間を要します。新約聖書と旧約聖書を一通り通読したことがある私でも「何となくわかる……」というレベルでした。
そして、Wikipediaの『失楽園』の項目を見た限り、本書はかなりの抜粋版であると思われます。ここから原典(の訳本)にあたるのはかなりハードルが高そうなので、もう少し勉強する必要がありそうです。
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