『マイテーマの探し方 探究学習ってどうやるの?』(ちくまQブックス)読了
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『マイテーマの探し方 探究学習ってどうやるの?』(ちくまQブックス)読了

なんとなくで買った1冊。
前職が子どもと関わる仕事だったのと教師が主役のバンド小説を書いてるので、日常的に教育系の本をなんとなくで読んでしまう面があるのですが、これは「小説を書く」ことおいても凄く役立ちそうな1冊だったので、メモがてら読了報告をさせていただきました。

子ども達自身がテーマ(課題)を決めて、そのテーマについて探求していく「探究学習」。
この本は、その探究学習におけるテーマの決め方について、中高生向けに解説している本となっています。

個人的に特に印象だったのは、探したテーマについて、学習課題としてそれを調べることの意義や意味について書かれている部分でした。
学習課題……、つまり勉強としてそれについて調べる以上、ただ調べてまとめただけでは「情報をまとめただけ」で厳密には「探求学習」にはならない。
探究学習では最終的に自分自身の言葉で結論をまとめなければいけないので、ただ調べただけでは「調べた学習」に過ぎないとのこと。

「なぜそのテーマにしたのか」「そのテーマにはほかの人にとってどんな価値があるのか」など、そのテーマが持つ社会的な意義を考えて見つけることで、探究学習の方向性が定まったり、より説得力のある作品を生み出せるのだそう。

たとえ、好きなことをテーマにする場合であってもそれは同じで、「好き」という気持ちだけではなく「好き」から距離をおいて俯瞰してテーマを探してみようといった旨のお話も書いてありました。

これ、結構小説においても言えることなのでは? とかって思ったり。

小説(創作)においても、作品のテーマを考えて書くことはとても大切な事のはずです。

たとえば、私はバンドが好きだからバンドを題材にした小説を書いていますが、でも物語全体で「バンド好き好き」言ってるだけの小説だと説得力に欠けるというか、どこかリアリティがないし、作者の思想ばっかり出ちゃっててそれって「物語」ではない気がする。どちらかといえば評論文に近い?

物語である以上、いろんな登場人物がいて、自分にはないような思考を持つ人達も存在するわけで。
そういう人達を書くには、一度「好き」から距離を置いて、その反対を知らなければいけない。
好きな題材を書くために、そこに物語として深みをもたせるために。

この本に書いてある内容は、こうした物語における「テーマ(題材)」の深め方の参考になるなぁ、と思いました。
テーマを掘り深めるのにお困りの作家さんにおすすめしたいかも。

以上。
あんまり読了報告とかしたことないから、とっちらかった文章になってたらごめんなさい(冷や汗)

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投稿者

勝哉道花
勝哉道花

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