出口かずみ「ぼくらニセなかよし」の感想《ネタバレ注意》
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出口かずみ「ぼくらニセなかよし」の感想《ネタバレ注意》

https://mcd2020-km3.shogakukan.co.jp/

タイトルの作品は、過去にマクドナルドのハッピーセットのオマケとして発表された絵本です。上のURLにアクセスすれば読めます。私もマクドナルドのサイトで読みました。

いつも仲が悪い2匹の猫たちが主役の物語です。
厳密には仲が悪いというよりかは、若くて元気なぶんろくが、おじさんのこはちに対して有り余っている元気や行き過ぎた好意をぶつけてしまい、結果的にこはちを怒らせているという感じがしますね。

ぶんろくも悪気があってこはちに接触している訳じゃないから「なんでこはちは怒ってるの!?」と憤ってしまい、ケンカになっているのかなあ。
なんにせよ、ぶんろくの好意が空回っているのは間違いありませんね。笑

そんな2匹がステキな優勝商品のために、出場コンビのなかよしっぷりを競う「なかよしコンテスト」に出ることにします。ニセなかよしである自分たち以外の出場コンビは本当のなかよしコンビばかり…と思いきや?という流れが面白かったです。

最終的に「またいつも通りに過ごそう!」と珍しく2匹の意見が一致したのに、結局ケンカしながら帰っているのがいいですね。

作者である出口さんが「街を歩いていて一緒に連れ立って歩いている人々を見かけると彼らは本当に仲良しなのか、ニセ仲良しなのか? 一体どちらなのかと考える(※原文とは異なります)」という旨を後書きに書いており、なにかの歌の歌詞に似たような文があったな~となんて思いました。歌の方は、街ゆく恋人たちは本当に好き合ってるの?本当に仲がいいの?みたいな歌詞だった気がしますけど。
目に映る他人の姿を表面通りに受け取らないで疑いの目を向ける。そういう物の見方も面白くていいなと思いました。

※画像はお借りしたフリー素材です。

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ささや
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