はじめに
あくまでも個人的所感です。的外れだったり見当違いのことを言っていたりするかもしれませんので、参考にするか否かは自己責任でお願いします。
聴くモノガタリ―ドットコム+(plus)賞
・「聴くモノガタリー」はシリーズ化されているコンテストなので、過去の受賞作を読むことである程度審査の傾向がわかりそうだし(特に今回は審査員に本田氏やそのプロダクションは関わらないようだし)今回の中では比較的どういうものを書くのか対策を立てやすい部門であると思われる。
・本田響矢氏が吹き込むということで、氏の声を聴いてみてイメージを広げるまたは固める、というのもアリかと思う。ただ、「この人はこういう役!」みたいに思い込むと逆に作りにくくなるかもしれないので、そこは書き手自身の選択になるかと。
・『一人はオーディション』であること自体は、物語創作にそれほど影響は考慮しなくてもいいのかなと。とはいえ、男性二人だと「対等なバディもの」がひとつ大きなカテゴリーであるけど、「メインとサブ」みたいな関係性もアリなのかもしれない。
・テーマの「改稿」は、一見すると狭そうではあるが、わざわざ注釈を入れているし、全体テーマの「KAIKO」に合わせる意味合いが強そうなので、注釈のとおりかなり広く解釈してよいと思われる。「やり直す」とか、「ブラッシュアップ」とか、もっとざっくり「変わる・変える」くらいでも行けそうな気がする。とはいえ、転生ものやループもののようなのじゃなく(そういうのは「ライトノベル原作賞」に投稿すればよいだろうし)現代劇が望ましいとは思う。
こぎみゅん賞
・まさかの2年連続。「無季自由律」の「ゆる俳句」ということで、参加障壁は非常に低いし、前回の受賞作や予選通過作を見ればある程度傾向もわかりそう。
・とにかく短い字数で表現するものなので、その短い中にどれだけ「発見」や「深み」、「共感」といったものを込められるかが大事だと思う。季語がないのにもかかわらず、「川柳」じゃなく「俳句」と称するくらいなので、やはり十七文字で十七文字以上の感情を呼び起こしたいところだ。テーマが「うれしいであい」なので、意外なうれしさを詠むか、わかりみが深いうれしさを詠むか、を心がけるのがよさそう。
・自由律と言いつつ、昨年の大賞とはかなかわいい賞(実質的に準大賞)はいずれも五七五である。崩すなら崩すだけの説得力があるべき、なのかもしれない。
・次の詩もそうだけど、応募数は相当行くだろうし、短い形態は目に見えるほどの優劣も付きにくいので、僅差の中で最終的にはいかに審査員の心に刺さるか、になってくるんじゃなかろうか。ただ知らない人の心を狙って正確に射抜くのは無理なので、とにかくいろいろ数を出すことが受賞の近道であると思う。
ネイルエス&蔦屋書店 ネイル詩人賞
・これが今回、一番読めないコンテストだと思う。
・読めない理由その1:少なくとも自分が参加し始めた2020以降、詩のコンテストはモノコン以外でも初めてだと思われる。何をどう審査するのか、まるで前例がない。
・読めない理由その2:詩って小説より感覚的なものだし、自由度も高いし、「こう書くとよい」みたいなことが言えない。かなり審査する個人の趣味嗜好に拠ってしまいそうな気がする。とはいえコンテストなのだから、大賞受賞にはある程度選ばれるだけの理由や説得力がないと選ばれにくいとは思う。「なんとなくこれが一番好き!」とは、選ぶ側も言いづらいだろう。なので、100字という短い中に明確な「強み」を作れるとよいんじゃないかと。たとえば、「表現の美しさにこだわる」とか、「展開の鮮やかさ」を演出するとか、「共感性」を意識するとか……その辺りは自分の持ち味を考えて選べばいいのではないだろうか。ただし……(3に続く)
・読めない理由その3:monogatary.com公式Xがネイルエス担当者のnote記事を紹介していたが、それを読む限り、インスピレーションを大事にする方のようである。つまり、上記2で書いた一般的な「説得力」よりも、自らの直感を優先する方なのかもしれない。そうするとやっぱり「好み」の領域になりそうではある。
・結論としては、こちらも受賞の可能性を高めたいなら、こぎみゅんと同じく「数を撃つ」ことが必須だろう。かつ、どういう作風が好まれるかは未知数のため、多少雰囲気を散らしてみる工夫もできるとよい。
・色は特に指定はないけど、「妥当な色で共感性の高い内容を書く」か、「意外な色でハッとさせるような表現・主張を込める」か、あたりがオーソドックスな戦い方なのかなと。
・『文字数 100文字』って書いてあるけど……きっかりでなければならない合理的な理由は思いつかないし、詩って小説よりスペースやら改行やらが多用されるから正確な文字数のカウントって何基準よ? ってなるし、仮に100文字きっかりしか認めないんであれば「100文字きっかりにして」って注釈がつくのが妥当だし、100字以内、って解釈をしておけばいいんじゃないだろうか。あ、公式に確認したわけでもない個人の見解なので責任は持てませんよ。(こういうのがあるからmonogataryには投稿しにくいんだよね)
コンテスト全体への雑感
出版社と提携したり「本格的な作家・出版コンテンツ育成」の色が強かった2021、うって変わって「紙媒体にこだわらない斬新な話題性あるコラボレーション」なラインナップだった2022ときて、今回の2023は「参加難易度をぐっと下げた、誰でもウェルカムなイベント」感を感じる。
このところの「週変わりオススメ件数増加」だったり「公式Twitterじゃなかった公式Xの活性化」だったり「過去の作品公式スコッパー・ゆづ誕生」だったり、(今頃になって)ユーザーフレンドリーになってきた傾向の延長線上、なのかもしれない。
人によって、気楽に参加できる!だったり、ちょっと物足りない!だったり見解がわかれるところだろうなと思う。毎年時期やら方向性やらがコロコロ変わるけど、去年はだいぶ短かった〆切を今年は分けて設定してきたあたり、ちゃんと意図を持ってやってるのだろうな、とは思える。
とりあえず以上!
〆切長い組はまた改めて(書けたらいいですね)。
コメント
タメになるお話をありがとみゅん♪
こぎみゅんに関して思うのだが、十七文字を1作品でいちいち投稿するんじゃなくて、10句20句まとめて投稿してもOKにしてくれないかなと思った。TL(とは言わないが)の流れが激しくて、読むの追いつかない😅
複数有りにすると、予選通過のコメントがつけづらくなる、とかはあるかもしれませんね。それだったらちゃんと『1投稿に1作』とか、ちゃんと説明してくれるとよいのですけど。
ちなみに自分は昨年は通るつもりもなかったし、どうも単発で投稿する気になれなかったので、一章に複数作入れて、連作というかストーリー仕立てにして投稿しました。
思ってたことが言語化されていたりして何度も頷いてました~!
pickup記事としてサブアカでツイートさせていただきました!第2弾も楽しみにしておりますw
まさかのご紹介、ありがとうございます!そんなに深いことは書いてませをんが、参考になるのなら。
第2弾分も、もうメモ書きレベルでは書いてあるので、あとは清書の時間があれば……
参考になります。ありがとうございます。
そう言っていただけると嬉しいです!