ベルセルク完結 #嘘日記
やっとベルセルクが完結した。長かった。本当に長かった。長期休載が続いていたけど、本当に待ち続けてよかった。それだけの価値があった。
自分の人生で影響を与えた漫画。それぐらい胸を張って言える作品はこれぐらいしかないのかもしれない。
高校生のとき兄貴の漫画の棚にあった一冊を手に取り、すぐにその世界観に魅了された。鉄塊とも形容できるドラゴン殺し、左手の鉄の義手。それだけでもインパクトがあったのに義手に大砲を仕込ませるとか、あの時代によく思いついたな、と今振り返っても感心してしまう。画集のインタビューで三浦建太郎先生が『北斗の拳』にも負けない衝撃さを生み出すために試行錯誤した結果がガッツだと述べていたけど、それは後世の時代の作品にも影響を与えている。
ベルセルクの元ネタはまだある。ベヘリットは『ヘルレイザー』のパズルボックスをもとにしているし、ゴッドハンドも各セノバイトを参照してる。世界観はシュワちゃが主演の『コナン・ザ・グレート』を下敷きに現実の中世ヨーロッパの悪習などを混ぜている。
いろいろな作品を参考にしていて、にわかはパクリとか言うかもしれないけど、俺は違うね。ベルセルクって作品は三浦建太郎先生のオリジナル作品だと思う。
ビートルズが尊敬されるのはアメリカのロックンロールとイギリスのモッズファッションを組み合わせた結果であり、当時としては充分に革新を持っていた。坂本龍一だってそうだ。彼はポップソングにクラシックの作曲技法を取り組んだから世界的に評価された。既存のものごとを組み合わせることで新しいものを生み出すのがイノベーションなのだから、ベルセルクはまさに日本のファンタジー漫画に影響を与えたよ。本当に。
それにしても本当にこの作品は面白い。世界観やガッツだけでも魅力的なのに、彼を取り巻くキャラもまた独特の魅力があるよね。やっぱりまず挙がるのはグリフィス。美麗衆目で、天才的な頭脳の持ち主。負け知らずの彼があることをきっかけで地の奥深くに堕ち、そこからゴッドハンドに転生し、そして現世に舞い戻ってくる。仲間の仇であると同時に自分にとっての友人であるガッツの苦悩。そして…
だめだ。これ以上書くとネタバレになってしまう。まだベルセルクを読んでない人の楽しみを奪ってしまうわけには行かない。それにまた読み返したときの楽しみを自分から奪ってしまう。
でもね、まさかのああいった結果だと思わなかった。ネット掲示板で二人は和解し合うやガッツが死ぬとか根拠のないことを書き込んでいる奴らがいたけど、その予想を遥かに超える結果にどういった感想を持ってるんだろうな?
まあ、そんなことはどうでもいいわ。とにかくベルセルクがやっと完結できたのが本当に嬉しい。長期連載を挟み、ファンをモヤモヤさせてきたけど、あの終わり方は本当によかったといえる。
三浦建太郎先生、本当にお疲れ様でした。この作品に出会えたことで、実生活の悩みや苦しみを忘れるほどに夢中になりました。本当にありがとうございます。今は虚脱感でペンを持つこともできないかもしれませんが、ゆっくりご静養ください。そしてまた次も面白い作品を期待しています。
本当にありがとうございました。
コメント
実現してほしい夢を嘘に託す。同じように思われている作品は、きっとたくさんあるのでしょうね。